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■郷土と歴史に育てられた酒造りと文化
 地域に根ざす当蔵は、近江の良き文化・歴史を伝えていきたいと願っています。奈良や京都に都が移る前には、大津京が開かれていたように、この近江のくにが古代の歴史を担ったのは紛れもない事実です。その史跡をたどれば、古代(奈良時代)に建立された長寿寺にある三重の塔は国宝として、今も現存しています。
 また、古代の幾時代にもわたり、綴られた万葉集に詠われた歌の数々。大津の都の時代には、近江を舞台にした歌も少なくありません。そういった、以外と知られていない近江の姿を、そして近江石部の文化の結晶である「酒文化」を商品を通して伝えていきたいと考えています。
 
■宿場町として賑わった石部の里
 当蔵は、近江・石部の里で酒づくりを行っています。東海道五十三次の宿場町の一つである石部の町は江戸時代に「京立ち石部初泊まり」の言葉の如く、必ず旅人が立ち寄った宿場町として栄えました。そして、旅行く先々で幾つもの酒を飲み比べた旅人たちの間で「石部の酒」の評判は高まり、人伝いに広がり、いつしかこの酒を求めて、人々がやってきたと言われています。人々の間では、あまりに美味しいこの酒を自分のものにしておきたいとする心理が働き、口をつぐませました。「評判のその酒を訪ねても誰も知らない」というこの酒は、いつしか「語らずの酒」と呼ばれ、本陣に置いても重宝がられたそうです。
 
■酒づくりの始まり
竹内酒造の創業明治五年の歴史をひもとくと、四代目善衛門の代まで遡ることが出来ます。四代目善衛門は、幻の酒ともいえる「語らずの酒」として伝えられた高品質の酒づくりをめざしていました。
この時代にまで、語り継がれた「語らずの酒」と言わしめたものは何か?それは石部の土地が、酒づくりに適した環境であったことに起因していると言えそうです。八代目にあたる今の時代でも尚、この自然の恵みを存分にいただきながら、高品質な酒づくりをめざしています。
 
■山紫水明の地、近江の国
京の米櫃と言われた肥沃な土地に稔る近江米。豊かに湧き出る鈴鹿山麓から通ずる伏流水。
「比叡おろし」と呼ばれる近江盆地の寒気。近江の国は、お酒造りに適した条件を万葉の時代より備えておりました。

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